Terra-Berry ファミリー
RaspberryPi HATサイズに高性能DACを搭載しました。
- Terra-BerryDAC 3
- Terra-Berry HPA
Terra-Berry DACと組み合わせて使用するヘッドフォンアンプ付き専用電源基板です。詳細はこちらを参照ください。
※仕様は予告なく変更される場合があります。
Terra-BerryDAC3の特徴
- Raspberry Pi HAT互換形状でRaspberryPiにI2S接続
- 内蔵マイコンでDAC/SRCの制御を行うためドライバは不要
- AKM製 SRC AK4137 使用、DAC上のマスタークロックでリサンプリング,I2S経由DoPデコード機能
- AKM製 プレミアムDAC AK4493を採用
- 位相雑音特性にすぐれたリバーエレテック製 FCXO-05E小型水晶発信器をマスタークロックとして内蔵(44.1KHz用:45.1584MHz,48KHz用:49.152MHz)
- マスタークロックを自動切換え(LRCKの周期をマイコンで計測して41.1KHz系と48KHz系の発振器を切り換え)
- TI製 低消費電力、低ノイズ、低歪 SoundPlus.オーディオ・オペアンプ OPA1692を採用。
- 優れた電流雑音,直線性を持った、高信頼性薄膜角形チップ固定抵抗 ERA Aタイプを使用
- DAC用カップリングコンデンサレス。
- DAC用アナログ電源にはAKM製 低出力ノイズ・高PSRR LDO AK1110を採用
- TI製ローノイズLDO内蔵チャージポンプLM27762でオペアンプ用±5V電源を生成。
- バランス/アンバランス出力有り
- DAC出力を切り離し可能
- DAC/Raspberry Piの電源・GNDを分離
- Combo384接続可能
- RaspberryPi GPIOシリアルポート経由でDACアッテネータ、サウンドモードなど操作が可能
仕様
項目 | Terra-BerryDAC3 | Terra-BerryDAC2 Terra-BerryDAC2+ | Terra-BerryDAC |
---|---|---|---|
主な使用素子 |
DAC: AK4493EQ SRC: AK4137EQ OP-AMP:OPA1692 |
DAC:AK4490EQ SRC:AK4137EQ OP-AMP:LME49720 |
|
I2S input | PCM ~768KHz, DSD(I2S DoP) ~11.2MHz | SRC output(DAC input) |
PCM :705.6KHz/32bit or 768KHz/32bit DSD(DoP):DSD11.2MHz |
入力端子 | RaspberryPi Combo384 |
RaspberryPi Combo384 Odroid C1/C2 |
出力端子 | アンバランス、バランス | ||
電源 | +5V±5% | ||
消費電流 | TBDmA | 約170mA | 約150mA |
寸法 | 65x56mm(RaspberryPi HAT互換サイズ) |
※Combo384では、DSDはDoPではなくDSD直接入力になります。
各部の説明
|
- 外部電源コネクタ
DACとRaspberryPiに独立して電源を供給します。
端子対応 1 2 3 4 RPi
+5VRPi
GNDDAC
GNDDAC
+5V - DAC電源切り離し端子
DACの電源をRaspberryPiから供給する場合はこの端子を短絡します。 外部電源コネクタからDAC,RaspberryPiに別々の電源を接続する場合は この端子は開放状態にしてください。
端子対応 1 RaspberryPi +5V 2 DAC +5V - LCD電源コネクタ
RaspberryPi用LCDなどに5V電源を供給できるコネクタです。RaspberrPi GPIOコネクタの5V端子に接続されています。
端子対応 1 2 LCD +5V LCD GND ※このコネクタは実装されていません。
- アナログ信号出力端子
- MIL(2.54mmピッチ)端子です。
- アンバランス出力の場合は、「ラインアウト端子」Rch out, GND / Lch out, GND に接続して下さい。
- バランス出力の場合は、「バランスアウト端子」R+(HOT), R-(COLD), GND / L+(HOT), L-(COLD), GND に接続して下さい。
端子対応 [A] [B] [B] [B] [B] [A] GND (GND) R- GND GND L- (GND) GND R+ (GND) R+ GND GND L+ (GND) L+
[B] バランス端子
コネクタ:MIL 8pin - DAC出力切り離し端子
出力段にトランスや外部アンプを接続できるようにDACと内蔵アンプを切り離す端子です。お好みのLPF回路を追加することができます。
※外部LPF基板については「Tera-BerryDAC3拡張基板説明資料」を参照ください。
端子対応 Power
+5V -5V GND R-ch
DAC R+
OUTDAC R-
OUTAMP R+
INAMP R-
INL-ch
DAC L-
OUTDAC L+
OUTAMP L-
INAMP L+
IN※電源コネクタは実装されていません。
- GPIOコネクタ
RaspberryPiのGPIOのいくつかと、I2C信号を取り出すコネクタです。 I2C接続タイプの液晶バネルやOLED、GPIO操作ボタンなどを接続することを 想定しています。
端子対応 1 2 3 4 5 6 7 +3.3V SCL1 SDA1 GPIO5 GPIO6 GND GPIO12 ※このコネクタは実装されていません。
- 操作パネル端子
- MIL(2.54mmピッチ)端子です。
- SW1:SRCの出力フォーマット(DACの動作モードの切り換えを自動か手動かに設定します。
- OFF:SRCの出力は入力フォーマットに合わせます。(PCM入力の場合はPCMで、DSDの場合はDSDになります。)
- ON:SRCの出力フォーマットをSW2で手動で切り換えるようにできます。
- SW2:SRCの出力フォーマットを切り換えます。この機能はSW1=ONのときに有効になります。
- OFF:入力フォーマットによらず、PCMで出力します。
- ON:入力フォーマットによらず、DSDで出力します。
- LED
- LED1:DACモード(SRC出力モード) Auto=消灯、DACモードManual=点灯
- LED2:DAC PCM動作=消灯、DAC DSD動作=点灯
端子対応 2 4 6 8 10 RSV GND GND LED2+ LED1+ RSV SW2 SW1 LED2- LED1- 1 3 5 7 9
注意
※DAC電源をRaspberry Piから給電しない場合はDAC電源切り離し端子のジャンパーを必ず外してください。※SRCの動作は次項の"SRCの動作モード"を参照ください。
※Combo384端子,Odroid端子(Terra-BerryDAC)はコネクタは実装されていません。
※Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+ではLチャンネルバランス出力のL+(Hot)/L-(Cold)の端子対応が変更になっています。
※Terra-BerryDAC2+のLCD電源コネクタおよびGPIOコネクタについてはRaspberryPiの技術情報を参考にお使いください。
SRCの動作モード
Terra-Berry DAC に搭載されているSRCは音質向上のため入力信号を内蔵の高精度クロックでリクロッキングとアップコンバートして出力します。スイッチでPCMやDSDの出力を切り替えることができますが、切替スイッチを使わない場合は自動設定モードになります。
Raspberry Pi I2S接続
入力 | 出力モード | ||
---|---|---|---|
自動設定 | PCM出力 | DSD出力 | |
PCM 32KHz | PCM 768KHz | PCM 768KHz | OFF |
PCM 44.1KHz | PCM 705.6KHz | PCM 705.6KHz | DSD 5.6MHz |
PCM 48KHz | PCM 768KHz | PCM 768KHz | DSD 6.1MHz |
PCM 88.2KHz | PCM 705.6KHz | PCM 705.6KHz | DSD 5.6MHz |
PCM 96KHz | PCM 768KHz | PCM 768KHz | DSD 6.1MHz |
PCM 192KHz | PCM 768KHz | PCM 768Hz | DSD 12.2MHz |
PCM 384KHz | PCM 768KHz | PCM 768KHz | DSD 12.2MHz |
DSD 2.8MHz (DoP 176.4KHz) |
DSD 11.2MHz | --(※2) | DSD 11.2MHz |
DSD 5.6MHz (DoP 352.8KHz) |
DSD 11.2MHz | --(※2) | DSD 11.2MHz |
DXD 352.8KHz | PCM 352.8KHz(※3) | PCM 352.8KHz | DSD 11.2MHz(※3) |
※1 本設定は、AK4137の仕様によるものです。
※2 Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+よりDSD(DoP)入力の場合はPCM出力の設定にできません。これは、AK4137のDoP検出の誤動作を回避するためです。
※3 上記理由のためDXDフォーマットの音楽を再生時、自動設定にすると音が途切れる場合がありますので、PCM出力にしてください。
Combo384 I2S/DSD接続
入力 | 出力モード | ||
---|---|---|---|
自動設定 | PCM出力 | DSD出力 | |
PCM 44.1KHz | PCM 705.6KHz | PCM 705.6KHz | DSD 5.6MHz |
PCM 48KHz | PCM 768KHz | PCM 768KHz | DSD 6.1MHz |
PCM 88.2KHz | PCM 705.6KHz | PCM 705.6KHz | DSD 5.6MHz |
PCM 96KHz | PCM 768KHz | PCM 768KHz | DSD 6.1MHz |
PCM 192KHz | PCM 768KHz | PCM 768Hz | DSD 12.2MHz |
PCM 384KHz | PCM 768KHz | PCM 768KHz | DSD 12.2MHz |
DSD 2.8MHz | DSD 11.2MHz | PCM 705.6KHz | DSD 11.2MHz |
DSD 5.6MHz | DSD 11.2MHz | PCM 705.6KHz | DSD 11.2MHz |
※本設定は、AK4137の仕様によるものです。
システム構成
※RaspberryPiおよびCombo384は別売です。
※Combo384と使用する場合は、外部電源コネクタから5Vを供給してください。
動作確認音楽プレーヤ
プレーヤー | RaspberryPiモデル | ||
---|---|---|---|
Raspberry Pi B+ | Raspberry Pi 2 B | Raspberry Pi 3 B | |
volumio-2 | 未確認 | PCM:~192KHz DSD:2.8MHz |
PCM:~192KHz DSD:2.8MHz |
lightMPD-v1.0.2 | PCM:~192KHz DSD:2.8MHz |
PCM:~192KHz DSD:2.8MHz |
-- |
RuneAudio 0.3 | PCM:~192KHz DSD:2.8MHz |
未確認 | 未確認 |
RuneAudio 0.4 | 未確認 | 未確認 | PCM:~192KHz DSD:2.8MHz |
piCorePlayer 2.05 | PCM:~192KHz | 未確認 | 未確認 |
modeaudio Release: 2.7 |
未確認 | PCM:~192KHz DSD:2.8MHz |
未確認 |
modeaudio Release: 3.1 2016-12-05 Advanced kernel |
未確認 | PCM:~384KHz DSD:5.6MHz |
PCM:~384KHz DSD:5.6MHz |
symphonic-mpd Version: 0.4.1 |
未確認 | 未確認 | PCM:~352KHz DSD:5.6MHz |
archphile Version:0.99.72-alpha-rpi23 |
未確認 | 未確認 | PCM:~192KHz DSD:2.8MHz |
※DACの設定を「Hifiberry」でお使い下さい。
※DoPによるDSDネイティブ再生を有効にするにはmpd設定でdopを有効にしてください。dopが無効の場合はmpdがPCMに変換して再生します。
※RaspberryPiではDoP有効の場合はDSD5.6を越えるデータは再生できません。DoP5.6以上のデータを再生する場合はDoPを無効にしてPCM変換でお聴きください。
※DSD再生時、停止、スキップ等でポップノイズが発生します。
※Raspberry Pi 3にてWiFiが動作している場合、100ms毎に発生するWiFiのビーコンの影響で微小なノイズが出ることが判明しました。無音時、アンプボリュームを最大まで上げたような状態でなければ分かりませんが、WiFiはOFF状態で使うことをおすすめします。
/etc/modprobe.d/raspi-blacklist.confに以下の内容を記述することでOFFにできます。
#wifi blacklist brcmfmac blacklist brcmutil #bt blacklist btbcm blacklist hci_uart
※modeaudio Release: 3.1は、クロック(BCLK,LRCK)周波数が若干高いようです。 たとえば、44.1KHzの再生では44.13KHz程度になります。
※symphonic-mpdでDSD再生の場合はmpd.confのaudio_output{}に
dop "yes"
を追加してください。
オプション
Terra-BerryDACは容易にシステムを組んでいただけるようにオプションキットを準備しています。
- RCAコネクタ基板1
ピンジャックと、DACモード切換えジャンパーピンを一体化した基板です。 低背タイプです。
- RCAコネクタ基板2
DCジャック、DSD/PCM切り替えスイッチ付きのRCAコネクタ基板です。 出力トランス「LUNDAL社LL1538XL」を搭載可能です。
LUNDAL社LL1538XLを搭載した例(トランスは別途ご用意ください)