Terra-Berry ファミリー

RaspberryPi HATサイズに高性能DACを搭載しました。

  • Terra-Berry HPA

    Terra-Berry DACと組み合わせて使用するヘッドフォンアンプ付き専用電源基板です。詳細はこちらを参照ください。
    HPA PCB HPA PCB

  • Terra-BerryDAC 2+

    ※CPUヒートシンク付きRaspberry Piに対応するため半田面コンデンサを薄型に変更しました。
    Terra-BerryDAC2+ AK4490 DAC part side RaspberryPi and Terra-BerryDAC AK4490 DAC with RCA board RaspberryPi and Terra-BerryDAC AK4490 DAC with RCA board

  • Terra-BerryDAC 2(Terra-Berry 2)

    ※アナログ電源の品質を向上して、AK4490の性能を引き出すよう進化しました。
    ※新RCAコネクタ基板は薄型ケースに対応します。
    Terra-BerryDAC2 AK4490 DAC part side Terra-BerryDAC2i solder side
    Terra-berryDAC2はTerra-berryDAC2+にモデルチェンジしました。

  • Terra-BerryDAC

    Terra-BerryDAC AK4490 DAC part side RaspberryPi solder side RaspberryPi and Terra-BerryDAC AK4490 DAC
    Terra-berryDACは生産完了しています

※仕様は予告なく変更される場合があります。

  1. 各種ドキュメントはこちら
  2. Terra-BerryDACに関する追加情報はこちら

特徴

  • Raspberry Pi HAT互換形状でRaspberryPiにI2S接続
  • 内蔵マイコンでDAC/SRCの制御を行うためドライバは不要
  • AKM製 AK4137 SRC使用、DAC上のマスタークロックでリサンプリング,I2S経由DoPデコード機能
  • AKM製 AK4490採用でPCM:768KH/32bitzまで、DSD11.2MHzまで対応
  • RaspberryPi GPIOシリアルポート経由でDACアッテネータ、サウンドモードなど操作が可能
  • DAC再生データはSRCで変換された32bitフォーマットのため、PCM24bitにおいてDAC アッテネータは-48dBまでビットパーフェクトで再生可能
  • 位相雑音特性にすぐれた小型水晶発信器をマスタークロックとして内蔵(44.1KHz用:45.1584MHz,48KHz用:49.152MHz)
  • マスタークロックを自動切換え(LRCKの周期をマイコンで計測して41.1KHz系と48KHz系の発振器を切り換え)
  • オペアンプは高精度±5V電源で駆動(Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+)
  • オペアンプは高精度±4V電源で駆動(Terra-BerryDAC)
  • DAC アナログ電源とリファレンス電源に専用LDOを搭載(Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+)
  • オペアンプ周辺は低ノイズ抵抗と良DCバイアス特性コンデンサを使用
  • バランス/アンバランス出力有り
  • DAC用5V電源入力専用端子(Raspberry Piからの給電も可能)
    5V:分離,GND:分離(Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+)
    5V:分離,GND:共通(Terra-BerryDAC)
  • Combo384接続可能
※RaspberryPiのI2S出力はPCM~384KHz/32bit,DSD5.6MHz(MoodeAudio 3.1にて)
※mpdにてdopを有効にすることでI2SにDSDデータがDoP変換されて出力されます。

DAC2 AK4490 and AK4137
Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+
AK4490 and AK4137
Terra-BerryDAC

Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+の特徴

Terra-BerryDAC2/Tera-BerryDAC2+では前モデルでの経験を踏まえて、主に電源周りを強化しています。
  1. 電源コネクタの変更

    電源コネクタを4ピンに変更して、GNDを分けることよりDACの電源とRaspberryPiの電源を完全に分離しました。

    Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+
    外部電源コネクタ
    Terra-BerryDAC
    外部電源コネクタ
    RPi
    +5V
    RPi
    GND
    DAC
    GND
    DAC
    +5V
    RPi
    +5V
    GNDDAC
    +5V
  2. DAC基準電源の変更

    DACの出力信号の品質を左右する基準電源は重要です。従来、DACのアナログ電源と共通の配線で大容量コンデンサによって電圧の変動をおさえていましたが、低周波での変動をおさえきれませんでした。
    今回はDACのアナログ電源と基準電源(Vref)を個別のLDO(電源IC)で駆動することでどちらも外部の電源変動の影響をおさえました。
    下の波形は、100Hz正弦波を出力した場合のVrefの影響度合い(変動)を表しています。

    DAC電源/Vref分離 DAC電源/Vref分離の電源変動

    DAC電源/Vref分離
    (Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+)
    DAC電源/Vref共通
    DAC電源/Vref共通の電源変動

    DAC電源/Vref共通
  3. アナログ回路電源の変更

    DAC電源、Vrefの生成のために5.5Vの昇圧電源を追加ので、オペアンプの駆動電源を±5Vに変更しました。
    DACで使用するすべての電源をDAC内部で生成し直しているため、RaspberryPiからの給電でもRaspberryPiの電源変動の影響を回避できます。

    analog power

仕様

項目Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+Terra-BerryDAC
主な使用素子 DAC:AK4490EQ
SRC:AK4137EQ
OP-AMP:LME49720
I2S input PCM ~768KHz, DSD(I2S DoP) ~11.2MHz
SRC output(DAC input) PCM :705.6KHz/32bit or 768KHz/32bit
DSD(DoP):DSD11.2MHz
入力端子 RaspberryPi
Combo384
RaspberryPi
Combo384
Odroid C1/C2
出力端子アンバランス、バランス
電源+5V±5%
消費電流約170mA約150mA
寸法65x56mm(RaspberryPi HAT互換サイズ)
※DoPマーカーは0x05,0xFA,0xAAです。
※Combo384では、DSDはDoPではなくDSD直接入力になります。

各部の説明

Connector description
Terra-BerryDAC2+
Connector description
Terra-BerryDAC2
Connector description
Terra-BerryDAC

外部電源コネクタ

DACとRaspberryPiに独立して電源を供給します。

DAC電源切り離し端子

DACの電源をRaspberryPiから供給する場合はこの端子を短絡します。 外部電源コネクタからDAC,RaspberryPiに別々の電源を接続する場合は この端子は開放状態にしてください。

LCD電源コネクタ(Terra-BerryDAC2+)

RaspberryPi用LCDなどに5V電源を供給できるコネクタです。RaspberrPi GPIOコネクタの5V端子に接続されています。

GPIOコネクタ(Terra-BerryDAC2+)

RaspberryPiのGPIOのいくつかと、I2C信号を取り出すコネクタです。 I2C接続タイプの液晶バネルやOLED、GPIO操作ボタンなどを接続することを 想定しています。

アナログ信号出力端子

  1. MIL(2.54mmピッチ)端子です。
  2. アンバランス出力の場合は、「ラインアウト端子」Rch out, GND / Lch out, GND に接続して下さい。
  3. バランス出力の場合は、「バランスアウト端子」R+(HOT), R-(COLD), GND / L+(HOT), L-(COLD), GND に接続して下さい。

操作パネル端子

  1. MIL(2.54mmピッチ)端子です。
  2. SW1:SRCの出力フォーマット(DACの動作モードの切り換えを自動か手動かに設定します。
    • OFF:SRCの出力は入力フォーマットに合わせます。(PCM入力の場合はPCMで、DSDの場合はDSDになります。)
    • ON:SRCの出力フォーマットをSW2で手動で切り換えるようにできます。
  3. SW2:SRCの出力フォーマットを切り換えます。この機能はSW1=ONのときに有効になります。
    • OFF:入力フォーマットによらず、PCMで出力します。
    • ON:入力フォーマットによらず、DSDで出力します。
  4. LED
    • LED1:DACモード(SRC出力モード) Auto=消灯、DACモードManual=点灯
    • LED2:DAC PCM動作=消灯、DAC DSD動作=点灯

注意

※DAC電源をRaspberry Piから給電しない場合はDAC電源切り離し端子のジャンパーを必ず外してください。
※SRCの動作は次項の"SRCの動作モード"を参照ください。
※Combo384端子,Odroid端子(Terra-BerryDAC)はコネクタは実装されていません。
※Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+ではLチャンネルバランス出力のL+(Hot)/L-(Cold)の端子対応が変更になっています。
※Terra-BerryDAC2+のLCD電源コネクタおよびGPIOコネクタについてはRaspberryPiの技術情報を参考にお使いください。

SRCの動作モード

Terra-Berry DAC に搭載されているSRCは音質向上のため入力信号を内蔵の高精度クロックでリクロッキングとアップコンバートして出力します。スイッチでPCMやDSDの出力を切り替えることができますが、切替スイッチを使わない場合は自動設定モードになります。

Raspberry Pi I2S接続

入力 出力モード
自動設定 PCM出力 DSD出力
PCM 32KHz PCM 768KHz PCM 768KHz OFF
PCM 44.1KHz PCM 705.6KHz PCM 705.6KHz DSD 5.6MHz
PCM 48KHz PCM 768KHz PCM 768KHz DSD 6.1MHz
PCM 88.2KHz PCM 705.6KHz PCM 705.6KHz DSD 5.6MHz
PCM 96KHz PCM 768KHz PCM 768KHz DSD 6.1MHz
PCM 192KHz PCM 768KHz PCM 768Hz DSD 12.2MHz
PCM 384KHz PCM 768KHz PCM 768KHz DSD 12.2MHz
DSD 2.8MHz
(DoP 176.4KHz)
DSD 11.2MHz --(※2) DSD 11.2MHz
DSD 5.6MHz
(DoP 352.8KHz)
DSD 11.2MHz --(※2) DSD 11.2MHz
DXD 352.8KHz PCM 352.8KHz(※3) PCM 352.8KHz DSD 11.2MHz(※3)

※1 本設定は、AK4137の仕様によるものです。
※2 Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+よりDSD(DoP)入力の場合はPCM出力の設定にできません。これは、AK4137のDoP検出の誤動作を回避するためです。
※3 上記理由のためDXDフォーマットの音楽を再生時、自動設定にすると音が途切れる場合がありますので、PCM出力にしてください。

Combo384 I2S/DSD接続

入力 出力モード
自動設定 PCM出力 DSD出力
PCM 44.1KHz PCM 705.6KHz PCM 705.6KHz DSD 5.6MHz
PCM 48KHz PCM 768KHz PCM 768KHz DSD 6.1MHz
PCM 88.2KHz PCM 705.6KHz PCM 705.6KHz DSD 5.6MHz
PCM 96KHz PCM 768KHz PCM 768KHz DSD 6.1MHz
PCM 192KHz PCM 768KHz PCM 768Hz DSD 12.2MHz
PCM 384KHz PCM 768KHz PCM 768KHz DSD 12.2MHz
DSD 2.8MHz DSD 11.2MHz PCM 705.6KHz DSD 11.2MHz
DSD 5.6MHz DSD 11.2MHz PCM 705.6KHz DSD 11.2MHz

※本設定は、AK4137の仕様によるものです。

システム構成

board connection
※RaspberryPiおよびCombo384は別売です。
※Combo384と使用する場合は、外部電源コネクタから5Vを供給してください。

動作確認音楽プレーヤ

プレーヤー RaspberryPiモデル
Raspberry Pi B+ Raspberry Pi 2 B Raspberry Pi 3 B
volumio-1.55 PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
volumio-2 未確認 PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
lightMPD-v1.0.2 PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
--
RuneAudio 0.3 PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
未確認 未確認
RuneAudio 0.4 未確認 未確認 PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
piCorePlayer 2.05 PCM:~192KHz 未確認 未確認
modeaudio
Release: 2.7
未確認 PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
未確認
modeaudio
Release: 3.1 2016-12-05
Advanced kernel
未確認 PCM:~384KHz
DSD:5.6MHz
PCM:~384KHz
DSD:5.6MHz
symphonic-mpd
Version: 0.4.1
未確認 未確認 PCM:~352KHz
DSD:5.6MHz
archphile
Version:0.99.72-alpha-rpi23
未確認 未確認 PCM:~192KHz
DSD:2.8MHz
※設定方法の詳細はドキュメントのページを参照ください。
※DACの設定を「Hifiberry」でお使い下さい。
※DoPによるDSDネイティブ再生を有効にするにはmpd設定でdopを有効にしてください。dopが無効の場合はmpdがPCMに変換して再生します。
※RaspberryPiではDoP有効の場合はDSD5.6を越えるデータは再生できません。DoP5.6以上のデータを再生する場合はDoPを無効にしてPCM変換でお聴きください。
※DSD再生時、停止、スキップ等でポップノイズが発生します。
※Raspberry Pi 3にてWiFiが動作している場合、100ms毎に発生するWiFiのビーコンの影響で微小なノイズが出ることが判明しました。無音時、アンプボリュームを最大まで上げたような状態でなければ分かりませんが、WiFiはOFF状態で使うことをおすすめします。
/etc/modprobe.d/raspi-blacklist.confに以下の内容を記述することでOFFにできます。
#wifi
blacklist brcmfmac
blacklist brcmutil
#bt
blacklist btbcm
blacklist hci_uart

※modeaudio Release: 3.1は、クロック(BCLK,LRCK)周波数が若干高いようです。 たとえば、44.1KHzの再生では44.13KHz程度になります。
※symphonic-mpdでDSD再生の場合はmpd.confのaudio_output{}に
dop "yes"
を追加してください。

オプション

Terra-BerryDACは容易にシステムを組んでいただけるようにオプションキットを準備しています。

  • 新RCAコネクタ基板(Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+専用)

    ピンジャックと、DACモード切換えジャンパーピンを一体化した基板です。 低背タイプです。
    RCA pin jack2 top RCA pin jack2 front

  • RCAコネクタ基板

    ピンジャックと、DACモード切換えジャンパーピンを一体化した基板です。

    RCA CN board
    生産完了しています

  • 専用電源基板

    入力12VからRaspberryPi用とDAC用に個別に5Vを出力する電源ユニットです。 電源スイッチとしてモーメンタリ/オルタネートスイッチが使用できます。
    詳細は専用電源基板説明書を参照ください。

    Power unit
    生産完了しています

  • 専用ケース

    専用電源基板とパネル基板、ハーネスをセットにした専用ケースキットです。 欅に特殊なオイル塗装をした美しい木目のサイドパネルを使用しています。
    詳細は専用ケースキット説明書を参照ください。

    TerraBerryDAC case
    TerraBerryDAC case front view TerraBerryDAC case rear view TerraBerryDAC case
    生産完了しています

  • バランスケーブル(受注生産)

    TerraBerryDAC XLR cable